若い人にこそ読んでもらいたい和紙がわかる8冊
藝大の美術館、夏に来たのに、また来てしまいました。
夏にやっていたコレクション展、なんとなく行ったら絵因果経が見られて、ほくほくでした。この時に法隆寺金堂壁画の模写も一部ですが、出ていました。
今回の素心伝心展では、過去の模写事業で得られた成果も生かされています。
法隆寺金堂壁画といえば、文化財保護法の制定のきっかけにもなった重大事故。
その火災の原因は、模写事業で使っていた電気座布団からと言われています。
悔やんだところで、失われた色は取り戻せません。が、それをできる限り取り戻してみようという試みが、最初の部屋の展示です。
壁画と三尊像、天蓋があるべき位置に配され、柱や扉もパネル張りで簡易的に示されていて、金堂内陣の雰囲気にできるだけ近づけたという感じです。照明は極力暗くしてあり、そのぶん壁画は見づらいでが、雰囲気は十分です。
それと、お香の薫り、読経も流れてきます。
実物の展示だったら、薫りはやれなかったかもしれません。東博での びょうぶとあそぶ でも薫りを出していました。
その他に、高句麗の古墳壁画 これは北朝鮮にあるので、気軽に見に行ける場所ではありません。敦煌の莫煌窟、こちらは保護の観点から、入場制限しています。バーミヤン大仏の頭上の壁画、これはすでにタリバンによって破壊され、失われたものです。
以上のような、すでに失われた文化財、あっても気軽に見られない文化財を、目の前に出現させてくれる。そんな展示でした。
クオリティですが、データ解析で作った下図を
和紙に印刷し、その上から実際に壁画に使われている顔料でもって人力で着色しています。実際の凹凸を再現した土台に、その紙を貼っているのです。これが現時点で一番早くて再現性が高い方法のようです。
複製品の制作、模刻って、色々と勉強になるんですよね。
オリジナルを分析することで、材質や技法が見えてくることがまずあります。実際に作ってみることで、新たな疑問が明らかになることもありますし、いざ自分がつくるとなると、ここはどうなってるんだろうとか、通りいっぺんでは見過ごす所もよく見るようになります。ですよね?かわじーさん。
運慶をはじめ、慶派、奈良仏師たちだって、興福寺や東大寺、東寺などの古仏の修復から入ってますからね。そういう意味では、藝大の学生さんたちがこういう事業に参加することで、後の糧になることもあるのではないかと思いました。
クローン文化財について、詳しくは、図録に。薫りのしおり付きで1500円と、お得な感じです。
運慶展の半額。
というか、運慶展の図録、余分なグラビアが多すぎ、表紙が豪華厚紙で本棚の場所を取って困るんですけど。質実剛健版2000円というのがあったらいいのに。
和紙地獄へようこそ
今日は、二人で大事なお話があり、美濃で一日過ごしてきました。
午前中はずっと喫茶店で話し込み、その後、うだつの町並みをふらりと散歩。
うだつの上がる町並みは上から見ると「目」の字になっているので「めのじ」と呼ばれたりもしますよ。
こんな感じです。
今日はあかり館「彩」さんにちょっと立ち寄ってみました。
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そしてイベントでお借りした吉田工房さんの向かいの「美濃のいえ」
今日は珍しく開いていたので寄ってみると、、
可愛いポチ袋とか色々な紙製品が売られていました。
目をひいたのがこの巨大にわとり。
このニワトリさんは、毎年、岐阜で行われる「こよみのよぶね」に出されるものだそうです。
「こよみのよぶね」とは、冬至の日に金華山の下の鵜飼いで有名な場所で和紙と竹を使用した巨大数字を象った行灯を長良川に流す行事です。
★こよみのよぶね
その後は目の字の向こうの筋に移動して、常盤町の朝田屋さんでランチを。
美濃の地元の野菜を使われていて、このボリュームです。
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最後はいつものようにお世話になっている美濃駅へご挨拶。
保存会の市原さんの収集の甲斐あって、
この一角からみると すでに『Goro Shop』 と化している美濃駅駅舎です。
ファンにはたまらない場所になっています。
来週の7日、8日は毎年恒例の「美濃和紙あかりアート展」が開催されます。
ギャザリングも昨年は行ってきましたが幻想的で素敵なイベントでした。
その時の様子はこちらのホ-ムページで→
写真も少しあります。
皆さんもよかったら一度お出かけくださいね。
ではでは。
いつもギャザリングのブログを読んでくださりありがとうございます。