本日9月30日より10月27日まで
ケルトの木の暦では、『キヅタ月』となります
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この月が何故キヅタ月なのかなと思いつつ
セイヨウキヅタについて調べてみたら
9月〜11月に掛けて、花を咲かせることがわかりました
前のブドウ月でブドウやフランブルを収穫し終わった頃
キヅタが黄色い花をつけ始めていたんでしょうね。
そう想像してみると、本当に自然がカレンダーだったのだなぁと
ちょっとだけ疑似体験できるようです
ガーデニングもどんどん定着して来た昨今
アイビーは街の至る所に植えられていて
結構目にすることがありますし
たま〜に、昔からの家屋の壁をツタが覆っている・・・
なんて姿に出くわす事もありますが
ヨーロッパで見掛けるような
もはや木みたいなキヅタさんにはなかなか
お目に掛れないと思うのですが・・・
流石、林試の森公園さん
わたしはこちらで初めて、逞し過ぎるキヅタに出逢いました
ムクノキさんに寄り添う・・・というか
包み込むようにしているキヅタさん
『ケルトの植物』の中でシュトルルさんは
キヅタはとても長生きな木で、400年くらい生きると書いていました。
普段日本在来の種や一般的に観葉植物として扱われている
アイビーを見ると、『本当かな?』と思ってしまいますが
この写真のキヅタさんを見れは、なるほど納得です
またキヅタはとても古い植物で
古生代の白亜紀の真ん中あたり、古白亜紀
(アプチアン〜アルビアン
1億2500万年前〜9960万年前)
には既に存在していたようです。
(この古白亜紀は、植物進化の中心と言われているそう。)
このように、木々に寄り添うように葉を茂らすキヅタは
友情と信頼のシンボルでもありました。
それが残っているのか、キヅタの花言葉は
『永遠の愛』『友情』『誠実』とのこと。
そして、時に寄り添う、というより、絡み付いて離れない姿を
女性の執着や束縛を象徴していると見られていましたが
それも花言葉に残っているようで
『死んでも離れない』といったものもありました
(まぁいい意味で捉えれば、一生添い遂げるってことで、ね)
ケルトのドルイド達は、キヅタがこのように絡み付く様を
蛇のようだとらえました。
のちに伝わるキリスト教では忌み嫌われる蛇ですが
ケルトの人達にとって蛇は
とても重要な意味を持つ動物だったようです。
アイルランドにキリスト教を伝えたという
聖パトリックスは、布教と同時に
アイルランドにいた蛇を追いはらった、という伝説が残ってますが
これってとっても象徴的な伝説だなぁと個人的には感じます。
今でもケルティックデザインのアクセサリーなどには
蛇のモチーフの物が沢山ありますよね。
当時も、ケルトの王様が首などに着けていたアクセサリーの
『トルク』にも蛇モチーフのものがあったそう。
(蛇の物はなかったのですが、動物モチーフのトルク。wikipediaより。)
蛇は、脱皮して大きくなります。
そんな姿から、絶えず自分を成長させるものとして、
また冬の間は冬眠し、春になるとまた目覚めて現れる姿から
不死の生き物に見えたことから
『再生』や『永遠の命』の象徴とされました。
こういった事は、世界各地の古代文明でもみられていて
ウロボロスという図案として残されています。
蛇が自らの尾を食べるという姿に、始まりも終わりもない
完全なもの、永遠なもの、また、永遠に続く輪ということから
循環して行く生命の原理を表していたようです。
前月のブドウもそうですが
ツル性の植物は螺旋という象徴も体現していて
それはそのまま宇宙のサイクル
(太陽と月、その他の天体のサイクル、
自然界の季節のサイクル、動植物の生と死のサイクル)
を表すものでもありました。
『マギノビオン』第4枝、『マソーヌイの子マース』に出てくる
アランロド(アリアンロッド)は
ケルト神話(ウェールズ神話)の月の女神ですが
彼女に捧げられた樹木がキヅタでした。
ウェールズ語でアランロドは『アリアンフロド』というそうですが
これは『銀の輪』『車輪』という意味だそう。
月は暦にも使われるくらい、サイクルを象徴する天体ですから
キヅタが捧げられたのも頷ける気がします。
また、蛇が原始的な生き物である事、
再生と不死(に見える)の力から
生命力を表しているように思えたことからか
女性の力の象徴としてみられていたとか。
ツタが絡み付く性質を女性の執着とみたことと
蛇が女性の力の象徴ととらえられていた事も
なんだか微妙にリンクしているようにも思えます。
また、キヅタは冬も緑色を保っているので
セイヨウヒイラギやヤドリギと共に
冬至(ユール)の頃に住まいや神聖な場所を飾りました。
キヅタ月には、今まで気になっていたことなどについて
深く探求するのに向いていると言われています。
10月は気候もいいですし連休もありますから
今まで気になっていたけれど
何故か行く機会が持てなかった場所に
思い切って行ってみるのもいいでしょうね
そして、オガム文字のキヅタ『ゴート』の意味にもあるように
『自己の探求』 『悟りへの探求』などもよいようです。
気になっている事、勉強して深めていきたい事に
チャレンジしてみるのもいいかも。
アクティブに何かに取りかかる気持ちになれないな・・・
という方は、もしかしたら、自分の内面への探求の時期
なのかも・・・
この機会に少し意識してみるといいかもしれません。
キヅタの作る螺旋の形は
自分の中の小宇宙やこの世の不思議の魅力に
深くはまりこんで行く集中を誘うかのようにも思えます。
瞑想などもいいかもしれませんね
キヅタのマジックも調べたのですが
インボルグ(2月2日頃)に行うものだったので
その時にまたご紹介したいと思います
そこで代わりに、イギリスに伝わるSpellをご紹介
お誕生日に樹木と行うSpellです。
まず、御自宅のお庭でも公園でも構いませんので
お気に入りの木を探してその側に行きます。
折角ですので、ケルトの木の暦の
ご自分の対応月の木を探されてもいいかも
(ケルトの木の暦のそれぞれの月に生まれた人は
対応する樹木の神聖な力を受け継いでいると
考えられていました。
日々の生活の中にその樹木を取り入れてみたり
意識すると、自然との繋がりがより感じられたり
新しい視点に気付いたりするかもしれません)
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ケルトの木の暦
(期間と対応樹木には諸説あります。
月の名前をクリックすると、その月の説明にジャンプします)
12月24日〜1月20日
1月21日〜2月17日
2月18日〜3月17日
3月18日〜4月14日
4月15日〜5月12日
5月13日〜6月9日
6月10日〜7月7日
7月8日〜8月4日
8月5日〜9月1日
9月2日〜9月29日
キヅタ月 9月30日〜10月27日
10月28日〜11月24日
11月25日〜12月23日
お誕生日があるいは
クロスクォーターディの方は
以下の樹木もご参考に
春分 3月21日頃 ハリエニシダ
夏至 6月21日頃 (エリカ)
秋分 9月21日頃
冬至 12月21日頃
インボルグ 2月1日
ベルテーン 5月1日
ルーナサ 8月1日
サウィン 10月31日
盛り行く半年の始まり 12月23日 (オウシュウアカマツ)
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木の下に立ったら、上にある枝などよく観察しながら
枝振り、色、木肌などをご自分の言葉で褒め称えます
そして、木に手をまわして抱きしめながら、下の呪文を唱えます。
(抱きつけない場合は、そっと葉っぱや枝を触ったり
イメージで抱きしめてみてくださいね。)
『あなたもわたしも、1つ年をとりました。
わたしは人間、あなたは木
男神と女神(あるいは精霊たち)がわたしたちを祝福して
年輪と共に知恵を授けてくれますように』
お誕生日じゃなくっても
もし出掛けた先で自分のお誕生日の対応樹木に出逢ったら
語りかけてみてもいいかもしれませんね
素敵なキヅタ月をお過ごしください
【参考文献】
『Celtic Divine Ogham 〜古代ケルト ドルイドの叡智』
吉田 深保子著
『ケルトの植物』 ヴォルフ=ディーター・シュトルル著
『Voice of the Trees』 Mickie Mueller著
『The Celtic Tree Oracle』 Liz and Colin Murray 著
『願いを叶える魔法のハーブ事典』 スコット・カニンガム著
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イベント出店情報
【終了いたしました。ありがとうございました。】
昨年の12月に
新宿マルイアネックスでのイベントでお世話になりました
アランデルさんのハロウィンイベントに参加いたします
【Fairytale Halloween】
おとぎの国〈フェアリーテイル〉のハロウィンパーティー!〜
2016年10月19日(水)〜11月3日(木)
イベントスペースSpace One
場所は、昨年と同じ階なのですが
昨年と反対側に新たに広いスペースが出来て
そちらで行うんだそうですよ。
それに伴い、インストアイベントも増えて
沢山の方にお楽しみいただけそうです。
新宿にお出掛けの際は
是非是非足をお運びくださいませ
アランデルさんBlogは
Alice Garden(アクセサリー)/井ノ上マサル★(イラスト雑貨)